【透析】タイヤ交換で知った!患者さんに話をわかってもらう方法

透析室は患者さんと話すことが多い環境。
なかには患者指導として、言いづらいことを言わなくてはならないことも。

透析の時間を延ばした方が体にいいから提案してるんだけど、
なかなか「うん」って言ってくれないのよね。

カリウムが高くなると危ないって言ってるんだけど、
野菜ばかり食べてるみたい。どうしたらわかってくれるかな?
患者さんにわかってもらいたい!
こんな悩みに答えていきます。
この記事の内容
    • 患者さんがわかってくれない3つの原因
    • わかってもらうために大事な3つの方法
目次

患者さんがわかってくれない原因は3つ

最近こんなことがありました。

突然一方的に意味の分からない話を聞かされて時間の無駄でした。

 

パッと見で医療は全く関係なくみえますが

 

本質は今回の記事と一緒でこの3つ。

    • 話す側の演説状態
    • 聞く側の興味がない
    • 聞く側が内容を理解していない

解説していきます。

話す側の演説状態

✔ 「一人で話しすぎ」ってことです。
医療者側が患者さんの話を聞かないケース。
「はやく次の業務にうつらなきゃ、時間がないわ」
「拒否されても嫌だから少し強めに言おう」
「絶対にこうしたほうが患者さんにとっていいはずだ」
いろいろと話を聞かない理由はあると思いますがダメです。
スタッフの声ばかり聞こえて、患者さんからは相槌しか聞こえない。
医療者側からみたら患者さんのためを思って言ってるんでしょうけどね・・・
  • 透析時間は長い方がいい
  • カリウム、リンは気を付けないとダメ
残念ながら、患者さんはきっと「この人話聞かないから早くどっかいってよ」と思ってますよ。

聞く側の興味がない

話をしても返事がそっけないのよね。
患者さんが医療者の話を聞かないケース。
こんな理由が多いですね。

✔ 治療に興味がない

✔ あなたと話したくない

 

✔ 治療に興味がない

看護師さん
カリウムが高かったから、気を付けないと危ないですね。

患者さん
野菜が好きだからいいんだよ。
ほっといてくれ!

 

考えられるのは2つ

  1. 危険性を知ったうえで「もうどうでもいい」と思っている
  2. 危険性を知らないために言っている

 

1の対応は「説得を続けること」

 

2の対応は、「なぜ注意をする必要があるか?」

というところから丁寧に説明すること。

 

難しいのは患者さんの言葉の裏を読まないと

「どちらの理由で治療に興味が無いのか分からない」ことですね。

 

✔ あなたと話したくない場合

う~~ん、残念。すぐに対応に入るのは難しいかも。

ひとまず他の人に任せて、信頼関係構築に努めましょう。

 

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大事なのは患者さんに話をわかってもらうことですから・・

聞く側が内容を理解していない

透析効率悪いから
・ダイアライザを大きくして
・血流量を上げて
・除去量を上げよう
と思います。時間も伸ばします。

はい、わかりました。
(よくわからないけど大丈夫だろう・・)
このケースはこういう場面。
患者さんは話をきいてくれている。
けれでも理解できていないのを医療者が気づいていない
医療者側は毎日行っている業務なので、

このくらいなら患者さんも分かっているだろう。
と思いがち。
でも待ってください。
医療は専門性の高い分野です。
ちょっと聞いただけじゃわかんないですよ!
まして専門用語をそのまま使うのはもってのほか。
話を聞いて返事をしたからといって患者さんが内容を理解しているとは限りません。
透析歴が長いからといって、透析をよく知っているとも限りません。
透析歴20年のベテラン患者さんが
「次回は休んでもいいかな?」と相談してきたこともありました。
わかってくれているだろうという思い込みは禁物です。
後で患者さんの認識が医療者の説明と違った場合、トラブルになりますからね。

わかってもらうために大事な事

とにかく話を聞く!

最重要ポイントです。

話の聞き役に徹しましょう。

    • 患者さんの言葉を絶対にさえぎらない
    • 適度な相槌
    • 患者さんの言葉が止まったのを確認して話す

    絶対、あなたの方が多くしゃべっている状況に気を付けるべき!

     

    これを心がければ「患者さんがわかってくれない3つの理由」すべてに対処できます!

     

    • 話す側の講演会状態

    ⇒話を聞くことで、患者さんの疑問や行動したくない理由がわかります。

     

    • 聞く側の興味がない

    ⇒患者さんが提案内容受け入れない背景を推察できます。

    ✔わかっているのに受け入れないのか

    ✔わかっていないから受け入れないのか

     

    「どちらの理由で受け入れてくれないかな?」と考えながら話を聞いてみましょう。

     

    • 聞く側が内容を理解していない

    よく話をすれば、医療スタッフ側が

    「あれ、わかってるかな?」と違和感を感じる。

     

    他に患者さんがあまり話してくれない時もあります。

     

    そんなときは質問をしてみて話を引き出しましょう。

     

    透析時間が伸びるのはなんで気が進まないんですか?(時間が伸びると拘束時間が増えるから嫌なのかな?)
    これで患者さんが話を始めてくれたら聞き役に徹しましょう。

    3時間を4時間にすると腰が痛いから気が進まないのよね・・
    など話を引き出せます。
    話を引き出せれば、
    提案を受け入れがたい理由を探りましょう。

     

    今回の例で、4時間にすることが受け入れずらい理由は

    「時間が伸びることによる拘束時間延長」ではなく、

    「姿勢の保持がつらい」という原因が推測できます。

    そうしたら

    姿勢がつらいときは体位変換手伝いますから考えてみませんか?
    というアプローチもできますよね!

    全力で理解してもらえるような説明をする。

    こんな感じで話している人は要注意!

    ・透析効率が悪いから時間のばしたほうがいいですね
    ・除水速度はゆっくりなほうがいいですね。

    医療者は分かるんですけど患者さんは「?」です。

     

    こう言い換えましょう。

    ・体の中の毒素がしっかりと取れていないから、透析する時間をのばしたほうがいいですね。
    ・体から余分な水分を取り除く速さはゆっくりなほうが負担はすくないですよ。

    それでも患者さんが

    「???」

    ってなったな。

    と思ったらきっとまだ不十分。

    どんどん言い方を変えてみてわかってくれるまで説明しましょう。

     

    そして、相手に理解してもらえてるかを確認する方法に

    「ここまでの話で質問などありますか?」

    と問いかける方法があります。

     

    医療者側から問いかけないと、患者さんは

    • 理解した気になっていることがある
    • わからないことがわかっていない
    • 話をじつは流して聞いている

    ということがあります。

     

    説明するときは

    • とにかくわかりやすく話す
    • 質問して理解を確認する

    ことを意識しましょう。

    結論を急がない

    前述の2つを行なったら、
    猶予があるならすぐに提案内容の了解を得ることに固執せず待ちましょう。(高カリウムなどは別ですが)
    説明をして
    ・話をしっかり聞いてもらった
    ・内容を理解してもらった
    ・患者さんが悩んでいる理由もわかった
    ・悩んでいる理由に対しての対応策も協議した

      ここまでやれば、でてくる結論は尊重しましょう。というのが私の意見。

       

      すぐに「じゃあ、これでいいですね!」

      というのではなく、考える時間を作るべきだと思います。

      まとめ

      いろいろなスタッフ・患者さんがいる透析室。

      意見の食い違いもありますが

      会話をしっかりすることが本当に必要だと思います。

       

      • わかってくれるだろう。
      • なんでわかってくれない

       

      医療者側と患者さんで、意見がすれ違った場合にトラブルは起きます。

        • とにかく話を聞く
        • 理解してもらえるような説明をする
        • 結論を急がない

       

      長い付き合いになる治療です。

       

      良い関係性で継続していきたいものですね。

       

      ここまで見ていただきありがとうございます。

       

      ~記事でたびたび出てきた「話を聞く」というスキルの理解。

      理解を深めるために以下の本がとても参考になりました。

      興味がある方はぜひ見ていただければと思います。~

       

      それでは!

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      この記事を書いた人

      妻と子供の3人くらし。仕事をしながら積極的に育児参加!
      豊かな生活を送るためブログを開始。本業しながら継続を目指してます。生活・育児、仕事(透析)、ブログ&SNSについての情報発信中。

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